育児と引越と時々犬の絵日記

見知らぬ北の大地にて、絵日記発信中。

思い返せば変な学校の先生達

今日は育児とは関係のない話を…。

先日、この様な記事を目にしました。

bambi-yoshikawa.hatenablog.com

この記事を楽しく読んでいると、ふと小学生の時の変な先生の事が記憶に蘇って来たので、その先生について書いてみようと思います。

 

最近はSNSの普及により、変な先生達の実態が白日の下に晒されています。生徒を裸にさせただの、いじめに加担しただのと驚くべき実態が浮き彫りになってきています。

しかし、変な先生は今になって急に湧き出てきた訳ではなく、昔から存在していたはずです。

 

よく体罰も話題になりますが、私も昔卒業式の式典練習の際に、お喋りをしていたとの理由で、クラスの皆の前でゲンコツを受けた事がありました。

ゲンコツを受けた生徒は全部で5人位だったように記憶していますが、ゲンコツそのものの痛さもさる事ながら、なにより皆の前でゲンコツをくらう、という公開処刑に対して、今でも心に影を落とす出来事となりました。

 

しかしこの先生のゲンコツは、式典練習という大事な場面でうるさくしていた私達を叱るためという、理解出来る行動では有ります。

 

ですが、今でもさっぱり理解出来ない変な先生がいたので、その人のエピソードについて書きたいと思います。

 

それは私が小学校4年生の時の話です。私達を受け持った担任のM先生は、30代後半から40代前半位の明るく人気のある男の先生でした。

M先生は授業の合間に時折怖い話をしてくれる事がありました。当時はジャンプ連載の「ぬ〜べ〜」や映画「学校の会談」といった子供向けのホラーが流行っていた時期でもあり、生徒達はその時間になると大盛り上がり。益々M先生の人気は高まっていきました。

 

先生も生徒の喜びように味を占めたのか、最初は怖い話をするだけだったのが、そのうちにポンキッキーズの「花子さんシリーズ」を見せてくれるようになりました。

 この「花子さんシリーズ」は子供向けコンテンツではありますが、やはり小学生からしたらかなりの怖さです。見終わった後は、皆んなで「怖かったねー。」等と盛り上がり、キャーキャー言ったものです。

 

ここまでだったら私達の日常に少しスパイスを加えてくれた面白い先生で済んだのですが、M先生のチョイスは徐々に加速していき、つのだじろう先生の「恐怖新聞」や「うしろの百太郎」、遂には大人向けのホラービデオにまで恐怖度がパワーアップしていったのです。

段々と笑えなくなってきた私達。男子はまだ喜んでいる層もいましたが、女子の間では正直、「先生はひょっとして変かも知れない。」という疑惑が噴出し始めてきていました。

しかし、授業を一コマ削ってのビデオだったので、勉強をするよりはマシとの思いからその疑惑は打ち消されていました。

 

そんなある日、いつものように怖いビデオを見るために視聴覚室へ行くと、先生は、

 

「実は、ある生徒のお母さんから、

先生が見せるビデオのせいで子供が夜トイレに行けなくなって困る、今は毎日お母さんがトイレに付き添うようになってしまった。

との電話を貰いました。」

そう話し始めました。

ざわつく教室内。

「誰だよ〜ダセ〜。」等の声もチラホラ聞こえましたが 、私は心の中で

「よくぞ言ってくれた!誰のお母さんか知らないが、ありがとう!」

と、感謝していました。

私だって夜シャンプーをする時などは、昼間に見た怖いビデオの映像が瞼に浮かび、今夜恐怖新聞が窓ガラスを突き破って、グワシャー!と来たらどうしよう!等と怯えていたのです。

f:id:tarotaroko:20170929145214j:plain

なので、

あぁ、やっとこの連日のホラーから解放される、

そう安心したのです。

 

しかし、先生はなんと、

 

「このままだとこれからもトイレに行けないので、これから先生はその子を除霊します。」

と言い出したのです。

 

 !?

 

なんじゃそりゃ…。

 

皆、先生のただならぬ雰囲気にゴクリと固唾を飲んで話を聞いています。

それから先生は、

 

「それはO君です。前に出てきて下さい。」

 

と、呆気なくトイレに行けなくなった子を発表し、皆の注目をO君に集めると、真っ赤になっている彼の両肩を交互に「はっ!」だったか、「きえー!」だったかの掛け声を添えてポンポン、と叩きました。

その光景は、子供の目から見ても明らかに異様でした。

 

「もうこれで大丈夫。今夜からは1人でトイレに行けるね?」

そう言うと、先生はやはりその日もホラー動画の再生を始めたのでした。

呆然としているO君を尻目に、私は心の中で「大丈夫な訳なかろう」と思いましたが、クラス一同先生に従いました。

 

しかし、その日からぱったりとM先生は怖いビデオを見せる事をしなくなりました。

更なる保護者からの電話がいったのか、

私達の引きっぷりが先生に伝わったのかは分かりませんが、何はともあれ、その後は「さわやか三組」を見る平和な日常へと戻っていったのでした。

 

M先生は一体何がしたかったのだろう。なぜあんな奇妙な方法をとったのだろう。

 

 大人になった私は偶然O君のお母さんを見掛けた事があります。優しそうな、素敵なご婦人です。しかし、私が真っ先に思ったのは、「M先生のせいで毎晩トイレに付き添った人」でした。

きっとこの出来事はO君にとって、私の受けたゲンコツを何百倍も上回る事件となった事だろう。

M先生の罪は深い。

 

おわり。